踏み出す勇気 [独り言]

体調悪くたって、倦怠感が強くてフラフラしていたって、自分さえ我慢すれば良いと思っていた。
この実習を始めるまでは…

ある日、体調悪くてヨロヨロしながら実習をこなしていた。
本当は、横になりたかった。
仮眠室にあるベッドの上とかで横になれたら、どれだけ良いか…と思った。
思っただけで、言えずに黙っていた。

また別の日…
この日は、結構キツイ倦怠感と体調の悪さが同時に来てしまった。
またしても黙ったまま作業を何とかこなしていた。
お昼休み、ご飯が食べれず薬だけを飲んで、自分のスペースで突っ伏していたら、技師長さんが肩を叩いた。
「大丈夫?体調悪い?
そう言えば、お昼食べていなかったよね。」と言ってきた。
見ていない様で見ていたのですね…
突っ伏して暫く休んでいたけど、一向に体調は回復しない。
諦めて早退させてもらう事にしました。

たまたま学校の先生が病院に電話をしたらしく、私が早退した事を知り、翌日に病院に来て、色々と話した。
そして、私にお灸を据える事になりました。

I先生
「自分の体調は、自分にしか分からないんだから、ちゃんと周りの技師さんや技師長さんに話さなきゃダメだよ。
我慢したり、耐える癖がついているのは分かるけど、ちゃんと今の状況を伝えなきゃ…」

技師長さんとI先生に謝る事しか出来なかった。
確かに自分の落ち度です。

でも…昔からの癖を変えるのってなかなか容易では無いんです。

幼い頃から、長時間歩くと足首が痛くなって、しゃがみ込んだりしていた。それは、足が痛かったからに他ならない。
「足が痛い」と言っても、家族から返された言葉は「私達だって、疲れて痛いんだから我慢しなさい。」だった。
風邪をひいても、熱を出しても我慢してきた。
高校に入って一気に出てきたエーラスの関節痛も、とにかく我慢した。
誰も、痛みを信じてくれなかったから。
ハッキリ言って、地元の病院の先生の言葉さえ“うわべ”にしか思えない。

実習先の病院だって、見た目が普通の私がエーラス・ダンロス症候群と言う、稀少難病を抱えているなんて誰が信じてくれるだろうかと思った。

でも、病気の周知がいかに大切な事も身を以て痛感したから、恐る恐る技師さん達にエーラスの事を話してみた。
返ってくる言葉は、いつものお決まり「初めて聞いた」や「知らない」だった。
あぁ、やっぱりダメか…と思っていたら
「病名もう一回教えてくれる?調べてみるから」と驚きの言葉が投げ掛けられた。
更には、「白石さん、どんな症状が出るの?教えてくれると助かるな~」と言ってくれる技師さんまで。
私は、出来る限りの情報を伝えた。
時には、私の関節の可動域を見せる為に、関節を曲げた。
普通の人より関節が緩いけど、関節が柔らかいイコール良い事と勘違いしてはいけないと言う事を伝えなければと、実習生でありエーラス患者の使命だと思ったから。

でも…
今までの我慢したり、耐えたり、元気なフリをする癖が抜けなくて、しんどかったり、体調が悪くても隠してしまう。
どうしても、信じてもらえない事が恐怖心となっていて、なかなか一歩が踏み出せない。

早退したあの日から、周囲が私の体調に敏感になってきている。
今日も昼食後、机に突っ伏して休憩(昼寝)していたら、「大丈夫?体調悪いの?」と主任さんから声を掛けられた。
実は、昨日駅のホームのベンチで数十分うたた寝してしまったので、それを防ぐ為に考えた策なのだと説明しました。
主任さんと、いつの間にかやって来ていた技師長さんから「大丈夫?無理しなくて良いからね。体調悪い時は早目に言って。早退したって構わないから。」と2人から言われました。
実習担当チューターI先生の効果とも言うべきか、とても有り難い事だと思います。

でも、一歩を踏み出す勇気を身に付けるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。
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コメント 4

andante

お疲れ様です。
毎日が体調との戦いですね。
普通の人でも仕事などで無理すると、足や腰が痛かったりすると思いますが、病気でそうなるのとでは根本的に違います。
それを「私だって・・・」と言う言い方をされると余計に情けなくなりますね。
健康な人には自分が同じ状態になって見なければ、本当の辛さや大変さはわかってもらえません。
また日常的に様々な症状がある場合は、いちいち言えないものですね。
普段健康で突発的に何かあったなら、「熱が出ました」とか、「痛みがひどいので」などと言いやすいですが、それが慢性的にある場合「またか・・・」って思われそうで、つい言葉を飲み込んでしまいますね。
これから気温も上がって余計に大変かと思います。
周囲に協力してもらいながら、無理しすぎないようにして下さい。



by andante (2011-06-23 01:22) 

Bluemoon

お疲れ様です。
実習がんばってはるようですね。
周りの方はエエ人たちのようですし、やはり私も周りの方の理解と協力は必要なのではないでしょうか。
頑張り過ぎないで・・・・。

by Bluemoon (2011-06-23 21:39) 

shiraisi

andanteさん、コメント有り難うございます。
返信遅くなってすみません。
そうなんですよね。
痛みや体調の悪さが慢性化していると「またか」の言葉が胸に刺さります。だからこそ言えないし、言いたくない。
いちいち「痛い」なんて言っていたら、キリが無いです。
本当に純粋に当事者しか解らないものですね。
医者によっては、10%も分かっているかどうかの時ありますよ。
『あぁ、うわべだけで理解していないな』と言うのが手に取る様に判る時があります。
暑くて大変ですが、頑張ります。
by shiraisi (2011-07-10 06:08) 

shiraisi

Bluemoonさん、nice!&コメント有り難うございます。
返信遅くなってすみません。

ちょっと一言一言にトゲがあって、カチンとくる技師さん居ますし、何を考えているのかさっぱり分からない技師さんも居ますが、基本的には過ごしやすくて快適です。
この病院は、良い技師さんに恵まれています。
こんな職場だったら、働きたいなと思う位です。
ただ、慢性的な人手不足で、どこの部門も大変そうです。
その中に私が飛び込んでも迷惑な気がして、心苦しくなります。

無理しすぎると、ロクな事が起きないと思いました。
体調管理には気を付けていたつもりでも、身体は正直です。
by shiraisi (2011-07-10 06:19) 

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